はじめに
こんにちは。今回は、健康に良い食品の一つ、生姜の味噌漬けの作り方をご紹介します。

私は熊本県の出身で、生姜の味噌漬けには深い思い出があります。5歳から祖父母と二人の姉と生活していた我が家の食卓には、祖母の手作りの漬物がいつも何かしら並んでいました。その中でも、生姜の味噌漬けは絶品で、小さなころから私の大好きなお漬物でした。そんな生姜の味噌漬けを自ら再現し、自分の子供達にも食べさせてあげたいとふと思い立ったのが2021年のことです。私も家族もビックリするくらい美味しく出来てしまい、そこから毎年、自宅で生姜の味噌漬けを漬けています。2023年も9月末に熊本県から新生姜を5kg取り寄せ、今年の分の仕込みを行いましたので、その過程をご紹介します。
効用と注意点
生姜の味噌漬けは、とにかく抜群に美味しく、それが一番の効用です。しかし、それ以外にも以下のような健康面へのメリットが考えられます。
味噌の効用
- 味噌に含まれる乳酸菌が、腸内環境を整える効果があるかもしれません。
- 味噌に含まれるイソフラボンが、女性ホルモンに似た働きをするため、更年期障害の緩和に役立つかもしれません。
- 味噌に含まれるビタミンB12が、神経細胞の機能を維持するため、認知症予防に役立つかもしれません。
- 味噌に含まれるアミノ酸が、筋肉の修復や再生を促進するため、スポーツ選手にも好まれるかもしれません。
生姜の効用
- 生姜には、抗炎症作用があるため、変形性関節症や関節リウマチの症状を緩和することができるかもしれません。
- 生姜には、消化促進効果があるため、胃のもたれや吐き気を緩和することができるかもしれません。
- 生姜には、抗菌・殺菌効果があるため、口内細菌に対処する効果があるかもしれません。
- 生姜には、抗酸化物質が豊富に含まれているため、細胞のダメージを減らすことができるかもしれません。
- 生姜には、腸の健康に役立つ繊維質が豊富に含まれているため、腸内環境を整えることができるかもしれません。
注意点
生姜の味噌漬けは美味しいことに加え、上記に述べたように多くの効用も期待できますが、味噌漬けには塩分が多く含まれているため、高血圧の原因になる可能性があることに注意してください。また、味噌漬けを作る際には、生姜の水分を十分に抜くことが大切になります。
新生姜の味噌漬けを作る時期
新生姜は、ハウス栽培と露地栽培で収穫時期が異なります。ハウス栽培のものは6〜8月の初夏から夏にかけて、露地栽培のものだと9〜10月の秋に旬を迎えます。スーパーでは夏によく見かけるようになるため、新生姜の旬は初夏のイメージがある方も多いと思いますが、実はそのほとんどがハウス栽培されたもので、本来の旬は秋です。また、産地によっても少し旬の時期が異なりますので、色んな地域の新生姜を探してみても楽しいと思います。

私は今年は9月最終日に新生姜を入手し、その日のうちに前処理をし、5日後の10月5日から味噌漬けを開始しました。同じ産地でも時期が遅くなると、少し辛みも強くなってきますので、お好みに応じて、作る時期を変えてみると良いと思います。
材料
ここでは新生姜5kgの場合の材料をご紹介します。作る量に応じて、各材料を比例配分で変更してください。
- 新生姜:5kg
- 塩:300g ※生姜の6%
- 味噌:4kg
- 砂糖:1.2kg
ご参考までに私が使用している材料を記載しておきます。


レシピ
STEP1:素材選び
ご自身や家族、お子さんに安心して食べて頂けるよう、出来れば無農薬で作られた安心出来る新生姜を調達しましょう。生姜は水はけの良い土地で出来た生姜が繊維が細かく、美味しい生姜になります。私は、地元の熊本県の安心できる農家さんからお取り寄せをしています。お漬物のような保存食は経験則から生まれた知恵の塊です。素材である新生姜やお味噌、お砂糖も、地元で使っているものに近いもので作ることで相性の良い味の生姜の味噌漬けを作っています。

※ 生姜の味噌漬けに用いるのは”新生姜”です。普段薬味で使う”根生姜”ではないので、初めての方は気を付けてください。私は新生姜を購入するつもりにも関わらず誤って根生姜を4kg購入してしまった経験があり(写真は新生姜で注意書きで商品は根生姜ですとの記載を見落とし。。)、その使い道に試行錯誤、苦慮した経験があるので、あえて強調しておきます。その根生姜の使い方は、次回以降、別の機会があればご紹介します。
STEP2:新生姜の前処理
前処理①:皮むき。生姜をきれいに水洗いし、包丁やスプーンなどを使って、土や薄皮を取り除きます。この工程を丁寧に行うことで、仕上がりがきれいになります。
土や薄皮を取り除いた生姜はきれいに水洗いし、キッチンペーパーなどで、水分をふき取ります。

前処理②:塩漬け。塩漬けにすることで水分を減らし、雑菌の繁殖を抑え、長期保存に適した状態となります。
漬け込み用の容器に厚めのビニール袋を設置し、その中に、塩をまぶした生姜を、均等に敷き詰めていきます。塩の分量は、生姜の重量に対して6%を目安にします。例えば生姜2Kgに対して、塩120gを使用します。我が家は年に1度、家族1年間分をまとめて作るので、5kgの生姜に300gの塩を使用しています。

容器は、樹脂製、陶器、ホーロー、色々ありますが、ご家庭のお好みで選んでいただいて結構かと思います。ちなみに私は、ホーロー製の漬物容器で10L容量のモノを使っています。

大きなこだわりはないのですが、陶器製よりも軽く、樹脂製よりも強度や衛生面で安心感があり、一度に漬ける量に合わせてちょうどよかったためです。
容器に新生姜を敷き詰めたあとは、ビニール袋から出来るだけ空気を抜き、その上から落し蓋をして、重石をのせます。新生姜の重量に対して2~3倍、例えば新生姜2Kgに対して、4~6kgの重石を使用します。均等に重石の重さを伝えて、しっかりと新生姜の水分を出すことが、美味しい漬物を作る重要なポイントとなります。
ちなみに私は今回、5kgの新生姜を使ったので、筋トレ用のケトルベルを重石に流用しています。

重石を乗せ、5日ほど、涼しい場所に置き、しっかりと水分を抜きます。
STEP3:塩漬けした新生姜を味噌に漬ける
5日後、新生姜を塩漬けした容器から、ボウルなどの容器に移し替えます。塩漬け後の新生姜は水分が抜けて、約半分の重量になります。
取り残した泥などの汚れがあれば、ここで再度きれいに除去します。キッチンペーパーなどで軽くふき取ったのち、半日ほど、陰干しします。
陰干しした塩漬けの新生姜を、味噌漬け用のお味噌に漬けこんでいきます。
味噌漬け用の容器にビニール袋を敷くのですが、ビニール袋の内側は事前に焼酎を用いて、カビ止めのための殺菌消毒をしておきます。霧吹きで焼酎をビニール袋の内部に吹き付けるのも良いですが、少量の焼酎を袋に入れ、振って拡散することでOKです。袋の中に残った焼酎は、ビニール袋から漬物容器に移し、漬物容器の殺菌消毒に用いるのが効率的です。
味噌漬け用の容器にビニール袋を敷き、味噌と生姜を交互に重ねていきます。隙間の無いように、何層にも重ねていきます。
漬け味噌の材料は、生姜と同量の味噌とその味噌の2割の重量のお砂糖が基準となります。お好みで砂糖の分量を変えるなど、ご家庭の味の好みに応じて差配いただければよいと思います。
ちなみに、5kgの新生姜に300gの塩を加え5日間塩漬けで約3kgになります。そこに5kgの味噌と1.2kgの砂糖で漬けます。

あとは待つのみ。味噌漬けの容器で1~2カ月置くと、美味しい味噌漬けの完成です!!
漬け込みは長いほど塩味の角が取れてくるので、1ヵ月→3カ月→半年→1年と、漬け込み時間が長くなるほど、美味しい生姜の味噌漬けになります。その漬け込み時間の変化も、是非楽しんで下さい。我が家の小学生の子供達も、この生姜の味噌漬けは大好物で、ご飯のお供に欠かせない一品となっています。
初めて味噌漬けを作る方は、味噌樽にカビが生じていないか、味噌の状態を見ながら判断されると良いと思います。最初の焼酎によるカビ止めの殺菌と、扱うときはしっかり手を洗い、且つ素手で触れないように注意しておけば、冷暗所の保存で普通に1年間は保存がききます。というか、1年間漬けたものの方が、味に丸みが出て、美味しさが増す印象です。我が家は家族4人なのですが、5kgの新生姜を使った味噌漬けを、ちょうど1年ほどで食べきるペースです。1年で食べきる事を想定して、作ってみると良いのではないでしょうか。
食べる
食べるその1:生姜の味噌漬けを食す
味噌漬けから1~2カ月で食べ頃になってきます。味噌樽から取り出した生姜の味噌漬けは、2mmほどの厚さに薄切りにし、炊きたての五穀玄米ご飯と共に頂くのが最高に美味しいです。もちろん白米にだってあいます。ちょっとしたピクニック、公園や川辺などへお散歩する際に、塩おむすび数個と生姜の味噌漬けのスライスを持って行けば、自然の中でその味を嚙みしめることができ、至福の時間を過ごすことが出来ます。

食べるその2:漬けていた味噌ダレを味わう
味噌漬けの生姜は、それは抜群に美味しいので、時と共に減り、消費されていきます。さて、ここで問題となってくるのが、生姜を漬けていた味噌だれとなります。コレが思いのほかの量になり、なかなか使い道に困ってしまうのではないでしょうか。意識的に使おうと思わなければ、なかなか消費されません。しかし、使い方によってはとても美味しく、健康にも良いので、是非色々なアレンジをチャレンジし、楽しんでください。以下に、幾つか、おすすめのアレンジをご紹介します。
- サバ味噌:王道です。味噌と砂糖、そのままサバ味噌の材料に活用可能です。
- 豆乳味噌スープ:マグカップまたはお茶碗に豆乳を入れ温めます。そこにオートミールを小さじ2~3杯、味噌だれを大さじ1杯を加えて攪拌します。以上。美味しい豆乳スープの完成です。私は時間のない時の朝食はこれで済ませてしまいます。
- 味噌汁: 味噌だれを味噌汁に加えることで、甘味噌の風味が加わり、一味違った味噌汁を美味しくいただけます。
- 野菜炒め: 味噌だれを野菜炒めの調味料として使うことができます。味噌だれを加えることで、野菜にコクと甘み、深みが加わり、美味しくいただけます。豆板醤など辛味噌との相性も良く、一さじ加えることで、コクと甘みを加えることが出来ます。
- 肉みそ: 残った味噌だれとひき肉を炒めることで、美味しい肉みそを作ることができます。味噌だれに含まれるうま味が肉に染み込み、美味しくいただけます。丼にしても美味しいです。
- たたききゅうりの味噌和え:たたいたきゅうりに味噌だれをあえるだけ。シンプルですが、箸休めにも良いです。
さいごに
今回は、新生姜の味噌漬けの効用と注意点、作る時期、材料、レシピ、食べ方についてご紹介してきました。
- 新生姜の味噌漬けの効用と注意点:腸内環境を整える効果、他多数。塩分に注意。
- 作る時期:新生姜は9~10月が旬。
- 材料:①新生姜。②塩(生姜の6%)。③味噌(生姜と同量)。④砂糖(味噌の2~3割)
- レシピ:①素材選び(出来れば無農薬)。②前処理(皮むき、塩漬け5日間)。③味噌に漬ける(半日間陰干し後、④噌漬け)。※1~2カ月で食べ頃。
- 食べ方:①生姜の味噌漬けを食す! ②漬けていた味噌ダレを味わう
生姜の味噌漬けが美味しいのはもちろんですが、自分で作った安心安全な食品を、自分以外の誰かが喜んでくれるというのはとても幸せなことです。これを読んで頂いたあなたと、あなたの周りの大切な方にも、至福の時間が訪れることを願っています。私はあなたの幸せを応援します。もし私が何かお役に立てることがあれば、お気軽に[お問い合わせフォーム]からご連絡ください。


コメント
一度味噌漬けした味噌に生姜はつけられますか
サワムラ カオル さま
お問い合わせありがとうございます。
ご質問:一度味噌漬けした味噌に生姜はつけられますか
⇒ご回答: はい、一度使用した味噌床に再度生姜を漬けることは可能です。ただし、いくつかのポイントに注意する必要があります。
衛生面: 漬けた食材からの水分や雑菌が含まれている可能性があります。そのため、再利用する前に味噌床をよく混ぜて、必要に応じて新しい味噌を追加することをおすすめします。
塩分の低下: 使用した味噌床には、漬けた食材からの水分が混ざることで、味噌床の塩分濃度が低下し、柔らかくなります。これにより、浸透圧が変わり、漬かる時間が長くなることがあります。定期的に生姜の状態を確認し、好みの漬かり具合になったら取り出すようにすると良いです。
もし味噌床がかなり柔らかくなっている場合は、新しい味噌を追加するか、別の味噌床を用意することをおすすめします。これで、より安定した風味の生姜の味噌漬けが楽しめると思います。
何かしらお役に立てれば幸いです。
徳蔵 築
味噌と砂糖は始めに混ぜるのですか
汐口友三 さま
お問い合わせありがとうございます。
ご質問:味噌と砂糖は始めに混ぜるのですか?
⇒ご回答:始めに混ぜておかなくても大丈夫です。
味噌→生姜→砂糖→味噌→生姜→砂糖→味噌、といった感じで、層状に重ねていっていただければ大丈夫です。
時間がたてば自然に混ざりますので、あまり神経質にならなくても大丈夫です。
美味しい新生姜の味噌漬けができますように!
徳蔵 築